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| 詳細情報 | E2000014586 |
| 報告書等題名 | 調査研究報告書 No.113 情報通信機器の活用による在宅就業の実態と課題 |
| 調査研究分野 |
労働条件一般 能力開発 |
| 実施組織名 |
日本労働研究機構 情報通信機器の活用による在宅就業に関する研究会 |
| 研究参加者 | 情報通信機器の活用による在宅就業に関する研究会(亀山 直幸、斉藤 進、諏訪 康雄、田村 静夫、神谷 隆之、松尾 幸代) |
| 研究期間開始 | 1997年4月 |
| 研究期間終了 | 1998年3月 |
| 報告書等 −発表年月 |
1998年9月発表 |
| −発行元 | 日本労働研究機構 |
| −判型/ページ数 | B5判/217 |
| −発表・発表予定の別 | 発表 |
| −販売の有無 | 販売 |
| −要旨 |
【調査研究の目的】 情報通信機器の発達に伴いパソコン等を使って情報関連の業務を自宅で行う新しいタイプの在宅就業が広がりつつある。この報告書は労働省の委託を受けて実施した調査研究の成果を取りまとめたもので、情報通信機器の活用による在宅就業について、非雇用の形態に焦点を絞り実態を把握し、その特性と課題を検討している。こうした在宅就業等の実態については、当機構としてすでに、ニフティサーブの在宅ワーキングフォーラムに協力を行う形で、1997年の1〜2月に会員を対象に実施した調査結果データによる分析を行い、その成果を調査研究報告書NO.106「パソコンネットワークに集う在宅ワーカーの実態と特性」として取りまとめ公表している。今回の調査研究はその成果も踏まえて、在宅就業者のみならず発注者の状況を把握し、新しいタイプの在宅就業の需要と供給の実態を明らかにしつつワークスタイルとしての機能や課題などを探ることを目的としている。 【調査研究の方法】 調査研究に当たっては、“在宅就業”を「パソコン、ワープロあるいはファックスなどの情報通信機器を使って自宅で請負・フリーの仕事を行うこと」と定義し、またアンケート調査の対象は先行調査などからこうした在宅就業が普及しているとみられる印刷出版、情報サービス業、専門サービス業(土木建築サービス業、経営コンサルタントサービス業、機械設計業、デザイン業等)などの業種に限定した。具体的には、まず1997年9月に往復葉書形式で在宅就業実施事業所の把握のための予備的調査を行った。対象30,990社のうち2,200社から回答が得られ、そのうち実施事業所は677社であった。この677社を対象として、同年10月に事業所調査票を郵送し、併せて在宅就業者(過去1年間に発注)への個人調査票の転送を依頼した(合計2,278人分)。有効回答は事業所調査216社(回収31.9%)、個人調査270人(同11.9%)であった。 【アンケート調査結果の概要】 1 事業所の在宅就業者への発注開始は3年以内が3分の1近いほか10年以内では3分の2近くを占める。業務発注の理由(複数回答)としては「専門的業務への対応」がトップであり、専門的能力を有する人材の確保、活用の視点が見受けられる。次いで「繁忙期への対応」や「人件費の削減」が上位を占めている。特に、高付加価値サービスの提供を方針とする事業所では前者が多く、逆にコスト削減による低価格サービスの提供を方針とする事業所では後二者が多い。 2 在宅就業者の半数は子供のいる女性で、その過半数は末子が6歳以下の育児期にある。ほとんどは会社員等の勤務経験があり、子供のいる女性は結婚や出産育児で退職し「家計の補助」のほか「能力、経験を活かす」ことや「社会とのつながり」を目的に再び働いている。男性の退職理由としては「在宅就業のため」のほか、「定年」や「解雇、希望退職」もみられる。 3 職種内容は「文章等入力・処理」、「設計・製図・デザイン」や「プログラミング等」が上位にある。労働時間は子供のいる女性で短く男性で長い傾向にあるが、子供のいる女性の場合、育児や家事が優先され、労働時間帯として夜の8時以降が少なくない状況にある。 4 問題点(複数回答)としては、発注事業所は「仕事成果の個人差が大」のほか「必要時に必要量をやってもらえない」、「優秀な人材の確保が難しい」など、一方在宅就業者は「仕事の確保」や「単価が安い」を上位に挙げ、需給のミスマッチがうかがえる。また口頭契約が多いこともあり、報酬支払い等のトラブルの経験を訴える在宅就業者が15%程度みられる。 5 今後については、在宅就業者の9割近くは継続を希望し、事業所の発注見通しも「拡大させる」(約3割)あるいは「現状維持」(約5割)が中心となっている。また、現在は発注を行っていない事業所も半数近くが、今後の導入について「可能性はあると思う」としている。 【調査研究のまとめ】 1 情報通信機器の活用による在宅就業の特性を、他の労働形態と比較しつつ検討してみると、まず家内労働との比較では、製造工程関連職種に対する情報関連のサービス職種、また相対的な専門性の高さという二点の違いから、“新しい在宅就業”と捉えることができる。ただその一部には、専門性が低く“情報関連サービス内職”とも呼ぶべき性格を有する実態も存在している。次に自営業者と比較すると、投資額や使用する従業員の有無などの側面で事業規模の零細性が指摘できる。また発注者との関係面では、経済的に従属している度合いが強いと見られる就業者の存在が少なくない。さらにオフィス(出勤)勤務の労働者と比較すると、労働時間帯などを自分の都合に合わせて弾力的に働ける反面、請負労働という性格とあいまって、納期や成果の出来具合の管理、また健康管理、さらに能力開発などに関しては基本的に自己責任となる。 2 以上の特性を踏まえて、新しい在宅就業の機能と課題を整理すると、まず発注者にとって情報関連サービス業務の外注化機能を有しているが、発注の部分性、断続性ゆえに取引上のトラブルや需給のミスマッチを生じがちであり、契約の明確化とともに就業の安全性の確保が課題となる。労働者にとっては育児期の女性の弾力的なワークスタイルあるいは独立開業の一形態といった就業形態の多様化機能を有しているが、安易な雇用代替のシステムとならないよう適正な労働条件の確保も課題となる。さらに、労働時間面など自宅での自由な働き方を提供する機能という側面もあるが、従来は会社の職場で行われていたホワイトカラーの労働が普通の住宅で一般的に行われうるということに対する社会や地域の認識、理解も今後重要となる。 |
| −目次 [全文情報] |
まえがき
総論 新しい在宅就業の特性と課題 第1節 調査結果の概要 第2節 新しい在宅就業の特性と課題 序章 調査研究の目的と方法 第1章 普及状況と今後の可能性 第1節 普及状況 第2節 今後の可能性 第2章 発注事業所の特性 第1節 事業所属性 第2節 発注職種と人数 第3節 発注開始の経緯 第4節 発注業務の性格、割合 第3章 在宅就業者の特性 第1節 属性 第2節 在宅就業までの経緯と選択理由、仕事をしている理由 第3節 就業形態、職種と継続期間 第4章 発注者の募集・選考・発注と在宅就業者の仕事獲得 第1節 発注者による募集・選考・発注 第2節 在宅就業者による仕事獲得 第5章 労働時間と収入 第1節 労働時間 第2節 開始費用と収入 第6章 仕事の進行管理とコミュニケーション 第1節 発注者による進行管理 第2節 仕事成果のチェック、評価 第3節 情報通信機器の使用状況とコミュニケーション 第7章 契約と報酬管理 第1節 契約の仕方 第2節 機器の所有関係、費用負担の状況 第3節 報酬決定の単位、手順 第4節 在宅就業者と発注者の関係 第8章 作業環境、VDT作業の状況と健康管理 第1節 作業環境 第2節 VDT作業の状況 第3節 健康の状況 第4節 健康管理への意識、取り組み 第9章 能力開発 第1節 発注者の関心と取り組み 第2節 在宅就業者の意識と取り組み 第10章 メリットと問題点、トラブル 第1節 メリット 第2節 問題点 第3節 トラブル 第11章 今後の見通し、希望 第1節 発注量の変化と今後の見通し 第2節 在宅就業者の今後の希望 (参考資料)アンケート調査票 1 在宅労働に関する調査票 2 情報通信機器の活用による在宅就業実態調査(事業所調査)票 3 情報通信機器の活用による在宅就業実態調査(個人調査)票 |
| −問い合わせ先 | 日本労働研究機構 |
| −JIL図書館所蔵の有無 | 資料センター(上石神井)で所蔵しています。 |
| 研究する上で実施した調査 −調査の有無 |
実施した |
| −調査方法 | アンケート調査(郵送) |
| −調査対象等 | 情報通信機器活用の在宅就業が普及しているとみられる業種(印刷出版、情報サービス業、専門サービス業(土木建築サービス業、経営コンサルタントサービス業、機械設計業、デザイン業等)などに対象を限定して、第1調査「在宅労働に関する調査」(帝国データバンクの企業ファイル(全規模)から2分の1の抽出率でランダムにサンプリングを行った30,990社のうち有効回答数2,200社、有効回答率7.1%)、第2調査「情報通信機器の活用による在宅就業実態調査(事業所調査)」(第1調査への有効回答企業のうち在宅就業者への仕事発注が確認された677社を対象に事業所単位で行い、有効回答数216社、有効回答率31.9%)、第3調査「情報通信機器の活用による在宅就業実態調査(個人調査)」(第2調査の事業所677社の郵送に併せて調査票同封で行い、同封部数2,278人分、有効回答270人、同封部数に対する有効回答率11.9%)を行った |
| −調査開始 | 1997年9月 |
| −調査終了 | 1997年10月 |
| −調査事項 | 事業所調査(仕事発注の経緯・状況、募集・選考・発注について、仕事の進行管理・コミュニケーションについて、仕事成果の評価・能力向上について、契約・費用負担・報酬について、健康管理について、メリット・問題点について)、個人調査(在宅就業の開始について、職種・仕事の依頼主・仕事の確保について、契約・報酬について、労働時間について、開始費用・仕事場所・使用機器について、パソコン・ワープロの使用状況について、健康管理について、メリット・困っていること・今後の希望について) |
| 登録(調査)年月 | 2000年1月現在 |
| 情報入手方法 | アンケート以外 |