調査研究成果データベース

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詳細情報 E2006110007
報告書等題名 労働政策研究報告書 No.72 大都市の若者の就業行動と移行過程
−副題名 包括的な移行支援にむけて
研究テーマ 2006年2月にあらたに実施した「第2回若者のワークスタイル調査」の結果に基づき、若者の就業を中心とした移行過程を捉えることを心がけながら、包括的な移行のあり方について検討し、支援の可能性を探る
調査研究分野 雇用政策
パート・派遣等労働問題
能力開発
実施組織名 労働政策研究・研修機構
研究参加者 堀 有喜衣、小杉 礼子、久木元 真吾、上西 充子
研究期間開始 2005年4月
研究期間終了 2006年10月
報告書等
−発表年月

2006年11月発表
−発行元 労働政策研究・研修機構
−判型/ページ数 A4判/166
−販売の有無 販売
−要旨 本報告書は、若者の就業を中心とした移行過程をできるだけトータルに捉えることを心がけながら、この5年間の変化をスナップショットとして切り取った記録で、いくつかの重要な知見が得られたとする。例えば、イ)若者を不安定な状態に放置することは、年金や税金などの経済問題にとどまらず、若者の将来展望や視野の狭さにもつながっていくので、どのような社会的帰結を生むのかについて、我々は敏感であるべき、 ロ)正社員と非典型雇用間の賃金格差は大きなまま存在しているが、正社員の長時間労働が進んだため、時間当たり収入の格差は結果として縮小の方向に向かっており、生活の評価についても同様、これらに垣間見られるようにむしろその問題は拡大しつつあるので、正社員と非典型雇用の問題は一体のものとして議論される必要があり、若者支援はフリーター・ニート支援ではなく、若者全体を視野に入れた包括的支援である必要がある、などを挙げている。報告書では、これらの知見を踏まえて、次のような政策提言を行った。
 1)学歴獲得機会の拡大と、職業能力開発機会の提供
 短期的には、経済的負担を減らしながら実践的な職業能力を獲得できるような職業能力開発機会として、日本版デュアルシステムを活用する。日本版デュアルシステムは、「働きながら学ぶ」ことを目的として、座学と企業実習が組み合わされたしくみであり、生活費を賄いながら、実践的な職業能力を獲得できる仕組みが普及すれば、移行における若者の負担を減らすことになる。長期的には、欧米諸国のように、義務教育以降でも若者に教育や職業訓練を受ける権利を保障していくような政策が検討されてよい。
 2)若者の働き方全体の見直しと非典型雇用の処遇の再検討
 非典型雇用者の増大は若者の移行の不安定化に結びついているが、非典型雇用は若いときの一時的な働き方ではなくなっている。社会保険などの処遇についての改善とともに、非典型雇用者の職業能力開発機会の提供を進めていくことが重要で、また正社員の長時間労働などの働き方の問題についても、あわせて支援が必要。
 3)企業に対して、正社員登用や、フリーター経験を職歴として評価するように働きかけること
 現在、非典型雇用として就業している職場での正社員登用を希望する若者は少なくないが、実際に正社員登用を利用して正社員になったのは2割程度に限られており、一定期間以上の就業には正社員への登用が求められる。またフリーター経験を職歴として評価しない企業は少なくないが、これだけフリーター経験が広まっている現在においては、意味のあるフリーター経験も少なくないので企業に採用の理解を求めていくことは欠かせない。
 4)若者のソーシャル・ネットワークを広げる機会を設けること
 フリーターや無業者は正社員に比べて、ソーシャル・ネットワークを広げる機会を得られていないので、様々な人々(同じ若者層や、それ以外の人々も含めて)と出会うきっかけとなるような機会を設けることが求められる。また学校段階でも、学校行事やイベント、学校以外の機関への所属など、多様な機会を設けることによって、異なる世界への経路が開かれる可能性がある。
 5)就業以前の問題でつまずいている若者に対して、トータルな支援が可能になるようなしくみを整えること
 ヤングホームレスなど就業に先立って抱えている問題が大きい若者層については、公的扶助がないと安定した就業に向かうことは難しいため、就業支援と公的扶助を統合した支援が求められ、それぞれが抱えている問題全体に対するトータルな支援が必要。
−目次

序 章 問題設定と調査の概要
  1. 研究の目的、背景
  2. 調査の概要
  3. 先行研究の検討
  4. 報告書の構成
第1章 教育から職業への移行の変容
  1. はじめに
  2. 若者の現在の就業状況
  3. 離学直後の就業状況
  4. これまでの就業経験とキャリアの類型化
  5. 20歳代後半層(年長世代)のキャリア
  6. 年長世代のキャリア別の特徴と意識
  7. まとめ
第2章 フリーターへの経路
  1. はじめに
  2. フリーター経験者の属性
  3. フリーターになる理由
  4. フリーター経験
  5. まとめ
第3章 フリーターから正社員への離脱
  1. はじめに
  2. 正社員になろうとした経験(離脱行動)の有無
  3. フリーターから正社員になるには
  4. フリーター離脱者の割合
  5. どうやってフリーターから正社員へ離脱するか
  6. 本章の要約と提言
第4章 若者のソーシャル・ネットワークと就業・意識
  1. はじめに
  2. 質問項目の設計
  3. 相談ネットワークの状況
  4. 相談ネットワークの広がり
  5. 相談ネットワークの限定
  6. 相談ネットワークと結婚に関する意識
  7. まとめ
終 章 要約と政策提言
  1. 本報告書の要約
  2. 本稿の知見と政策提言
巻末資料
  巻末資料
  単純集計表
  調査票「第2回 若者のワークスタイル調査」
  調査票「若者のワークスタイル調査」
−問い合わせ先 労働政策研究・研修機構
−JIL図書館所蔵の有無 資料センター(上石神井)で所蔵しています。
研究する上で実施した調査
−調査の有無

実施した
−調査方法 訪問調査
−調査対象等 「第1回 若者のワークスタイル調査」(2001年2月実施):東京都(島しょ除く)の18〜29歳の若者のうち、正社員1,000人、フリーター1,000人の計2,000人(正規課程の学生、専業主婦を除く)
「第2回 若者のワークスタイル調査」(2006年2月実施):東京都(島しょ除く)の18〜29歳の若者計2,000人(正規課程の学生、専業主婦を除く)
対象者の選定は両調査とも全く同じ手法を用いているが、第1回調査は、実際の性別・年齢別に層化された正社員とフリーターの出現数に合うようにウエイトバック分析を行っているのに対し、第2回調査では行っていない
−調査事項 目次に記載した項目を参照
登録(調査)年月 2006年11月現在
情報入手方法 アンケート以外

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