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本稿では第156回通常国会における労働基準法の改正が企業の人事管理に与える影響について企業の人事担当者の立場から検討した。有期雇用契約の期間上限の引き上げが専門的業務に従事する契約社員の契約期間を延ばす可能性があるほかは大きな影響を与えないものと思われるが、働き方の多様化にむけた貴重な一歩といえる。今後さらに一段の規制緩和が望まれる。
(論文目次)
I はじめに
II 有期雇用契約
 1 14条改正の企業実務への影響
 2 14条2項・3項の企業実務への影響
 3 附則137条の企業実務への影響
III 解雇に関する規制
 1 今回改正の企業実務への影響
 2 今後の課題
IV 裁量労働制
 1 今回改正の企業実務への影響
 2 今後の課題
V おわりに

I はじめに

 本稿の目的は,企業の人事担当者の立場から(注1),2003年の第156回通常国会で成立した労働基準法の改正が企業の人事管理,企業実務に及ぼす影響を検討し,今後の課題を提示するとともに,人事管理の現場の実感を紹介することにある(注2)。
 今回は,有期雇用契約,解雇に関する規制,裁量労働制の3点について改正が行われた。以下,その順に検討するが,大幅な改正となった有期雇用契約については,やや詳しく検討を行う。


II 有期雇用契約

 14条の定める有期雇用契約期間の上限については,従来1年または一定の事業の完了に必要な期間とされてきたが,前回1998年の改正で,専門的知識を有する労働者等および60歳以上の高齢者に限るというかなり厳しい制約のもとではあるが,3年の特例が設けられた(2002年には告示で専門的知識を有する労働者等の範囲が拡大された)。今回の改正は,これを全面的に2年引き上げ,原則を3年,特例を5年とするというものである。また,14条に新たに2項と3項が設けられ,2項では厚生労働大臣は有期雇用の契約更新・雇止めをめぐる紛争を防止するために使用者が講ずべき事項についての基準を定めることができるとされ,3項では行政官庁が前項の基準に関し使用者に対して必要な助言および指導を行うことができるとされた。また,附則137条において,今回新たに3年の有期雇用契約が締結できることとなった労働者が1年を超える雇用契約を締結した場合,1年経過後はいつでも退職できるとされた。

 1 14条改正の企業実務への影響

 14条の改正は,従来かなり厳しく制約されてきた1年を超えて3年までの契約を全面的に解禁する大幅な規制緩和となった。
 有期雇用期間の上限については,以前から企業の要望が強かった。日本経団連(2001年まで経団連)は2000年以来,毎年秋に「規制改革要望」を発表しているが,「有期労働契約に係る規制の緩和」は毎年取り上げられ,2001年以降は重点要望とされている(注3)。
 そのいっぽうで,日本労働研究機構が平成14年に実施した「有期契約社員に関する調査」(以下,日本労働研究機構調査という)の企業調査によれば,原則1年の上限について「現状のままでよい」が58.3%,「1年契約で支障はないが,1年より長い期間に延長しても問題はない」が35.7%となっており,あわせて9割以上の企業が現行規制で支障はないとしている。この数字だけをみると,経営サイドの熱意にもかかわらず,規制緩和の人事管理への影響は少ないかもしれない。実務家のなかにも「3年契約でも1年契約の2回更新でも大した違いはない」など,上限引き上げのニーズに疑問を呈する意見も多いようだ。
 もっとも,今回の改正が議論された労働政策審議会労働条件分科会(注4)においても,使用者側委員はもっぱら「(雇用形態の)多様化」という観点から規制緩和を要望していたようだ。日本経営者団体連盟(日経連(当時)現日本経団連)は1995年,従来から人事管理の中心であった「長期蓄積能力活用型(原則として長期雇用)」の従業員に,「高度専門能力活用型(有期雇用が中心)」と「雇用柔軟型(原則として有期雇用)」の従業員を各企業が適切な割合で組み合わせるという「自社型雇用ポートフォリオ」の考え方を提示したが(注5),その後さらにそれに「多様化」の考え方を加えて,「雇用ポートフォリオの高度化」を主張するに到っている(注6)。今回の法改正が企業実務に与える影響も,この観点から検討される必要があろう。

 (1)有期契約で雇用する理由
 まず,有期雇用の現状を確認すると,労働省の「平成11年就業形態の多様化に関する総合実態調査」(以下,労働省調査という)によれば,企業が非正社員を雇用する理由は,正社員の延長線上であることが大半と目される出向社員を除けば,「専門的職種に従事させることを目的に契約に基づき雇用し,雇用期間の定めのある者」である契約社員と,それ以外の非正社員とでは明らかに異なる傾向があるように思われる(表1)。
表1 就業形態,非正社員を雇用する理由別事業所割合
 すなわち,契約社員では「専門的業務に対応」「即戦力・能力のある人材を確保」という理由が目立っている。前述の「自社型雇用ポートフォリオ」における「高度専門能力活用型」におおむね該当する人々といえるだろう。この場合は,企業にとっては必要な期間を契約期間とすることが望ましく,それが1年を超えるケースも多いものと思われる。
 そのいっぽうで,出向社員を除くそれ以外の非正社員では,「景気変動に応じて雇用量を調節」など,雇用の柔軟性を求める理由が目立っている(この結果には有期雇用でない非正社員も含まれているが,三和総研が平成11年に実施した有期雇用のみを対象とした調査である「有期契約労働者に関するアンケート調査」の事業所調査(以下,三和総研調査という)でも類似の結果が出ている)。同じく「自社型雇用ポートフォリオ」にあてはめれば,「雇用柔軟型」に対応することになろう。この場合は,業務量の変動がどの程度の期間で起きるかにもよるが,基本的には契約期間は短いほうがより柔軟性が高まるだろう。なお,「人件費の節約」という理由も多いが,有期雇用の場合は労働需給の影響が大きいし,一般的に有期雇用とすることで賃金を抑制できるとは考えにくく(注7),これは長期雇用の正社員としなかったことの理由ではあっても,有期雇用としたことの直接的な説明にはならないものと思われる。
 この設問の選択肢にはないが,三和総研調査の別の設問からは,企業が有期契約で雇用するもうひとつの理由が示唆される。この調査では企業が有期雇用の契約更新をするか否かの判断理由(複数回答)と雇止めを行う理由(複数回答)をきいており,その結果の主なものをまとめると表2,表3のとおりとなる(注8)。
表2 契約更新をするか否かの判断理由
表3 雇止めを行う理由
 これをみると,仕事量,業務量に応じた柔軟性の確保が雇止めの主要な理由となっているが,それと同等に,労働者の勤務成績や勤務態度が理由とされており,業務量減少にともなう雇止めの人選を勤務成績・態度によって行っているだけではなく,勤務成績・態度を主たる理由として雇止めが行われていることが強く示唆されている。長期間かけて育成することが予定されている長期雇用の正社員と異なり,非正社員はスキルのレベルにかかわらず短期間で戦力となることが期待されているだろう。したがって,有期雇用としてその勤務成績・態度を確認し,問題なければ契約更新し,満足すべき水準になければ雇止めするという手法が合理的ということになろう。こうしたニーズはいわゆる高度専門能力活用型でも雇用柔軟型でも同様であると考えられるが,勤務成績・態度の確認に必要な期間は仕事によって様々であろう。

 (2)特例の有期契約の利用状況
 次に,前回の1998年改正で特例として設けられた1年を超えて3年までの有期雇用契約の利用状況をみてみたい。前出の日本労働研究機構調査の企業調査で前回1998年の改正後の状況をみてみると,「現在又は過去に,有期契約社員がいる(いた)」とする企業が89.4%となっており,そのうち「契約期間が1年を超える有期契約社員(特例の有期契約社員)」がいる(いた)企業が12.9%となっている。その内訳をみると,60歳以上の高齢者が7.9%と過半となっているが,専門的能力を有する労働者等も5.1%となっており,1998年の改正当時には「60歳以上について以外はいっさい認めない」ものに等しいとの評価すら受けていた(注9)ことを思えば,専門的能力を有する労働者等の特例は予想以上に利用されているといっていいだろう。
 その理由(二つまでの複数回答)をみると,「1年契約で労働者が更新に応じなかった場合に,業務に支障があるから(34.8%)」「企業で行った能力開発・教育が仕事に反映されるためには,1年では足りないから(30.4%)」を抑えて,「労働者が1年より長い期間を希望するから(52.2%)」が最多となっている。すなわち,拘束の不利益より雇用保障長期化の利益を重視する労働者も多いとみられ,上限の引き上げが労使双方にとってメリットとなりうることが,この特例が予想以上に使われる理由のひとつであると想像される。

 (3)1年超3年までの有期雇用は拡大するか
 以上から,14条改正の及ぼす影響を考察する。
 まず,いわゆる高度専門能力活用型の人材に関しては,企業としては基本的に必要な期間を勤務してほしいのであり,それが1年を超えれば1年を超える有期契約が行われる可能性が高い。すでにその一部には特例的に3年までの契約が導入されており,さきにみた日本労働研究機構の従業員調査では,特例の契約期間の上限については特例で働く有期雇用従業員の約8割が「延長しても問題ない」または「延長する方がよい」と回答しており,また,業務範囲については約6割が「職務を限定しない方がよい」と回答している。企業調査でも約5割は「職務を限定しない方がよい」としており,労使双方がメリットを享受し,その範囲の拡大にも前向きという結果が出ていることから,今回改正によって専門的職種においては1年を超える有期雇用が拡大するものとみられる。
 いっぽうで,勤務成績・態度が期待にみたない場合のリスクも同時に拡大するため,実務的には採用にあたっての能力のみきわめが課題となる。また,労働条件分科会でも議論されていたように,契約期間の長期化は教育投資の回収機会を拡大するものと思われる。契約期間に応じて,教育の機会をどのように付与していくのかも,実務的な課題として考えられる(注10)。
 次に,いわゆる雇用柔軟型に関しては,雇用の柔軟性という観点からも,勤務成績・態度の確認という観点からも,企業にとって契約期間を長期化する誘因は乏しいと考えざるをえない。もちろん,企業が業務量の変動をどのような期間で想定するかによっては,2年,3年という契約の可能性も出てくるかもしれないが,その場合も実務的には1年以下の契約を反復更新するという方法がとられるのではあるまいか。
 いっぽうで,労働者の側にはより長期間の雇用契約へのニーズも存在することから,経済情勢が好転し,人手不足になれば,要員確保のためにより長期の契約期間を提示する企業が出てくる可能性は十分にありうる。実務家としては,労働市場の情勢に応じて変動する労働条件のパッケージのひとつとして契約期間を活用することを検討する必要があるだろう。

 (4)常用代替・若年定年制の懸念
 なお,労働サイドからは,規制緩和によって常用代替が進む,あるいは若年定年制につながるといった懸念が示されているようだ。
 常用代替については,たしかに,多くの企業では,経済環境の変化に対応するため,従来は正社員のキャリアの一部として位置づけられていた仕事の一部を,有期雇用をふくむ非正社員に代替する動きが進んでいることは事実だろう。しかし,今回の法改正に関連して問題となるのは,そのなかで,「これまで1年以下の契約の反復更新には代替されなかった正社員が,期間1年超3年までの有期雇用に代替される」ということがどれほど起こるか,ということであり,そう考えるとこの規制緩和がそれほど大きな常用代替につながるとは考えにくいのではないか。
 また,若年定年制につながるとの懸念も,従来から「契約期間1年で更新は2回まで」という運用で事実上の3年契約に近い形態をとることは可能であったことを考えれば,やはり今回の規制緩和が大きな変化をもたらすものとは考えにくいように思われる。

 2 14条2項・3項の企業実務への影響

 新設された14条2項・3項は,有期雇用の契約更新・雇止めをめぐる紛争を防止するために使用者が講ずべき事項についての基準が定められ,行政指導が行われるというもので,そのおもな内容は,更新の有無およびその判断基準の明示,雇止めの予告,雇止めの理由の明示,契約期間の配慮などとなっている。これはすでに,2000年に使用者が考慮すべき事項として示された「有期労働契約の締結及び更新・雇止めに関する指針」の内容を踏襲したものであり,今回これがいわば「格上げ」された形となった。
 有期雇用,とりわけいわゆる雇用柔軟型のそれにおいては,雇止めが円滑に実行されることが人事管理上最重要のポイントと考えられる。これまでの裁判例における指摘もあり,使用者は雇止めが否定されないよう更新の手続を厳格に行ってきているが,最近の裁判例では,契約関係の判断に当たって更新の手続が厳格であることは必ずしも決定的でないようである(注11)。
 今回の法制化によって,こうした判例動向に変化が起きるかどうかは,実務的には非常に重要な関心事項であろう。予測は困難だが,少なくとも,変化の方向は使用者によりトラブル防止を求めるものになるだろう。したがって,実務家としては,基準に示された事項について,これまで以上に厳格かつ遺漏なく実施することが必要となりそうだ。

 3 附則137条の企業実務への影響

 附則137条は,今回新たに3年の有期雇用契約が締結できることとなった労働者が1年を超える雇用契約を締結した場合,当面,1年経過後はいつでも退職できるとした。
 有期雇用契約については,労基法でその期間の上限が定められてはいるが,労働者は民法の定めによって「已ムコトヲ得サル事由」による即時解約をなしうるに過ぎず,期間の定めによる拘束を受けるとされており(注12),労基法第16条は賠償予定を禁止しているが,「使用者が実際に損害を受けた場合損害賠償を請求するのはもとより自由」とされている(注13)。今回の労基法改正にあたっての労働条件分科会の議論でも,有期雇用契約が,期間中の退職については損害賠償がありうるということで,労働者をかなり強く拘束するという認識が前提とされているように思われる。そのため,附則137条が設けられたものだろう。
 ただし,これまでも人事管理の現場においては,期間を定めた雇用契約であっても労働者の期間中の退職を阻止することは事実上不可能に近いというのがむしろ一般的な認識であったと思われる。もちろん,辞められたら困る場合には職場は慰留に努めるだろう。しかし,それでも退職の意思が固い場合,損害賠償を求めることは現実には難しい。まず賠償額を算定することが困難なケースが大部分と推測されるし,算定できたにしても,労働者が賠償に応じない場合に必要となる法的手続きの手間やコストなどを考えれば割にあわないことが多いと思われるからだ。しかも,仮に損害賠償で対抗したことで労働者が退職を撤回したとしても,高い労働意欲は期待しにくいし,また,仮に労働者が損害賠償に応じたとしても,労務の提供が得られないことには変わりはない。こうしたことを考え合わせれば,契約期間中であっても退職に応じ,代替要員を採用したほうが得策だというのが実務的には妥当な判断であることがほとんどだろう。附則137条は,企業にとってはこうした実務実態を部分的に追認したにすぎないとも考えられる(注14)ので,人事管理に与える影響はそれほど大きくはないだろう。
 いっぽう,労働者にとっては長期契約にともなう不安感の軽減につながる可能性があるので,この点で附則137条は有期雇用の契約期間をのばす効果はあるかもしれない。
 なお,有期雇用契約の今後の課題は,解雇に関する規制の部分であわせて述べたい。


III 解雇に関する規制

 解雇に関する規制については18条の2として,「解雇が合理的な理由を欠き,社会通念上相当であると認められない場合は解雇権の濫用として無効」という解雇権濫用法理が成文化された。また,22条に2項が追加され,労働者は解雇予告期間中にも解雇理由に関する証明書を請求できることとされた。さらに,就業規則の必要記載事項を定めた89条において,3号の「退職に関する事項」に「(解雇の事由を含む。)」と追記された。

 1 今回改正の企業実務への影響

 18条の2については,条文に使用者の解雇権を明記することの当否や,裁判実務における主張立証責任などをめぐって国会審議も活発に行われ,社会的には今回の改正のなかでもっとも大きな注目を集めた。
 しかし,内容的には法案作成当初からすでに判例の積み重ねで確立された解雇権濫用法理を裁判実務なども含めてそのまま立法化することが意図されており,国会答弁や衆参両院の厚生労働委員会における附帯決議などでも,それが繰り返し確認されている。したがって,制度は変更されていないため,企業実務を変更する必要は生じないものと考えられる。ただし,今回さかんに議論されたように,法規制の周知徹底の効果はかなり大きいものと思われるし,それが法制化の大きな趣旨でもあったので,法制化されたことの意義は大きいといえよう。
 他の改正点についても,退職理由の証明書もすでに退職後には労働者の請求によって発行・交付しなければならないとされていたし,就業規則への記載についても,すでに労働契約締結時に労働者に明示すべき事項である「退職に関する事項」には解雇の事由が含まれるとされている(注15)ことから,企業実務にも相当程度定着しているとみられる。
 このように,解雇に関する今回の法改正が企業の人事管理に与える影響は,就業規則に所要の改訂を行うなどの限定的なものにとどまると思われるが,このような法制化が行われたこと自体が,企業に対して解雇理由の客観化・明確化をはかり,その合理性や相当性についての説明責任を果たす努力を要請していると考えるべきであろう。関係する規則や制度の整備,従業員の勤務成績・勤務態度の記録の整備と保存など,基本的な人事管理の再点検と強化が求められるのではなかろうか。
 また,法制化が行われたことで,今後解雇の理由の合理性などに関する指針のようなものが作られるなどして,それを根拠にして行政官庁が指導などの形で企業実務に介入してくる可能性は考えられるため(注16),人事担当者としても注意が必要であろう。

 2 今後の課題

 今回の法改正で,議論はされたものの実現しなかったものとして,解雇規制の緩和(または強化)と,解雇無効時の金銭解決の導入がある。
 解雇規制の緩和については,総合規制改革会議がその前身の規制改革委員会の時代から重要な課題と位置づけていた(注17)。今回の労基法改正も総合規制改革会議が2001年7月に公表した「重点6分野に関する中間取りまとめ」が契機のひとつだが(注18),ここでも「就職から定年退職まで一企業で雇用を保障するのではなく,労働市場を通じて雇用を保障していく体制への移行が必要」としたうえで「解雇の基準やルールを立法で明示することを検討するべきである」と,間接的な表現ながら解雇規制の緩和の検討を求めた(注19)。
 しかし,これを受けての労働条件分科会での議論はかなり低調だったようだ。労働者委員が当初いわゆる「整理解雇の4要件」まで含めた立法化を主張したのは当然としても(近年,裁判例は整理解雇規制を部分的に緩和する傾向を示している(注20)ので,これは規制強化の主張といえる),使用者委員も規制緩和には積極的でなく(注21),結局は現行の解雇権濫用法理を(強化も緩和もせず)そのまま法制化することで収束した。
 総合規制改革会議などによる規制緩和の主張は,基本的に労働市場全体の効率性や機会均等を意図したものと思われる。それに対し,企業はまずは自身の経営,人事管理の観点から考えることになる。企業の成長を実現するには人材育成が不可欠である(注22)。そのためには,定年に至るまでの長期的雇用関係,従業員の重大な非違行為や企業の存立にかかわる経営危機でない限り正社員の解雇は行わないことを前提に,従業員が企業に定着してOJTや人事異動を通じてキャリアを発展させることを期待する長期雇用システム(注23)が引き続き重要であると目されている(注24)。定年までの雇用保障の根拠を失わせるような解雇規制の緩和は,こうした長期雇用システムの成立を危うくすることが危惧される。これに代わる効果的な人材育成のしくみが見当たらないなかでは,多くの企業は慎重な意見を持たざるをえないだろう。
 前回,1998年の労基法改正まで,雇用契約を結ぶ場合,1年以内の期間を定めた短期契約か期間の定めのない長期契約かの二つの選択肢しかなかった(注25)。前回と今回の改正により,短期契約の期間は原則3年特例5年以内に広がったが,依然として選択肢が乏しい感は否めない。今回改正で3年となった上限をさらに5年に引き上げることに加えて,たとえば,解雇規制の緩和に代わって,勤務地を限定し,そこの仕事がなくなれば退職するという契約や,職種や担当業務を限定し,その職種や業務がなくなれば退職するといった契約など,定年以外にもさまざまな退職の事由を予定しておき,それが現実のものとなったら円満に退職するという多様な契約を可能としていくという規制緩和は考えられないだろうか(注26)。これは,長期雇用システムのメリットを維持しつつ,勤務地や仕事にこだわりのある労働者のニーズにもこたえ,労働市場の効率化にも資する可能性があるのではないかと思われる。
 なお,解雇無効時の金銭解決については,和解もふくめ復職で解決した事件であっても復職は実現するよりも実現しない確率のほうが高いという調査結果もある(注27)。最終的な解決には,法的解決の後さらに相当の実務的調整が必要となっているのが実態と思われ,金銭解決の導入による解決手段の拡大は実務的要請といえよう。


IV 裁量労働制

 裁量労働制の改正点は2点あり,38条の3に定められたいわゆる専門業務型裁量労働制については,新たに使用者が労働者の健康・福祉を確保するための措置と苦情の処理に関する措置をとることを労使協定で定めなければならないとされた。これはすでに38条の4で定められた企画業務型裁量労働制においては規定されているものが拡大されたことになる。また,企画業務型裁量労働制については,その適用範囲および手続について緩和がなされた(表4)。
表4 企画業務型裁量労働制の範囲・手続と改正点

 1 今回改正の企業実務への影響

 (1)38条の3の改正
 まず,38条の3の改正について述べる。実務として所要の手続きが必要となることはいうまでもない。具体的内容についても,すでに企画業務型裁量労働制において行政から具体例が示されており(注28),これらを参考にしつつ協定していくこととなろう。ここ数年,労働行政は労働者の健康維持に強い関心を示しており(注29),今回の改正もその一環であると思われる。企業としても,これに限らず,従業員の健康維持全般についていっそうの配慮を求められていると考えるべきだろう。

 (2)38条の4の改正
 情報化,国際化,産業構造の変化や,働く人の意識の多様化などにより,働き方の個別化,個人の自律性重視の流れが強まっており(注30),裁量労働制へのニーズも高まっている。企画業務型裁量労働制は,こうしたなかで,前回1998年の改正で新設された。
 しかし,その規制の厳格さと手続の煩雑さははなはだしく(表4をみれば一目瞭然であろう),一部では労働法学者からも「これをみて,なお企画業務型裁量労働制の導入を考える企業があるとすれば,そのほうが驚きである」「法匪の書いた無意味な作文というべきである」とまで酷評された(注31)。現実をみても,2001年10月に日本労働研究機構が企業を対象に実施した「裁量労働制に関する調査」によれば,企画業務型裁量労働制を「知っている」企業は全体の85.4%にのぼっているにもかかわらず,「導入している」企業はわずか1.4%にとどまっている。社会経済生産性本部が2002年に実施した「裁量労働制ならびに労働時間管理に関する調査」では,企業の人事部門を対象に,企画業務型裁量労働制を導入しない理由をきいている(複数回答)。その結果をみると,最も多い回答が「対象者と非対象者の混在など,職場の管理が煩雑になる」で52.4%,2番目が「対象者を特定しにくい」の47.9%と,対象者の範囲が狭すぎることに起因する理由が並んでいる。次に多いのは「法律で定められた手続きが煩雑」35.8%となっており,企画業務型裁量労働制を拡大させるためには規制緩和が不可欠であることがわかる。日本経団連(2001年まで経団連)は2000年以来,毎年秋に「規制改革要望」を発表しているが,企画業務型裁量労働に関する規制の緩和(注32)は毎年重点要望として取り上げられている。
 このように,経営サイドの強い要請のなかで実施された今回の規制緩和だが,表4にみられるとおり,理論的にはともかく,実務的な観点からはきわめてわずかなものにとどまった。
 対象事業場に関しては,38条の4の冒頭にあった「事業運営上の重要な決定が行われる事業場において」という文言が削除され,形式的には大きな変更となったものの,衆参両院の厚生労働委員会で「適用対象事業場についての基準を設けるとともに,対象業務については当該事業場全体の運営に影響を及ぼすものとすること」(注33)との附帯決議がなされた。これを受けて「労働基準法第三十八条の四第一項の規定により同項第一号の業務に従事する労働者の適正な労働条件の確保を図るための指針」が改訂され,適用事業場について「本社・本店である事業場の具体的な指示を受けることなく独自に,当該事業場に係る事業の運営に大きな影響を及ぼす事業計画や営業計画の決定を行っている支社・支店等である事業場」など,子細・厳格な規定がなされた。この内容は明らかに適用事業場をなるべく狭くとどめようとの政策的意図を感じさせるものであり,企業実務を著しく制約するものと思われる。
 手続面においても,全員一致から多数決への変更は法理論的には大きな変化であろうが,企業実務からみれば大差はないと思われる。もともと,労使委員会の設立に応じるか否かは労働サイドの自由意思に任されているうえ,定められた手続に従って円滑に労使委員会を運営していくためには,労使関係がかなり安定していることが必要だろう。また,5分の4の賛成には使用者代表委員全員と労働者代表委員の過半数の賛成を要するが,多くの場合労働者代表委員はなんらかの形(少なくとも多数決によるであろう)で事前の意思統一をはかると考えられる。これらを考慮すると,労働者代表委員の全員一致と過半数とには実質的には大きな違いはない思われる。これ以外にも若干の簡素化が行われてはいるが,依然として手続は相当に煩雑なものにとどまっている。
 このように,今回の改正は,経営サイドだけではなく一部の労組からもいっそうの規制緩和を求める声があがるほど(注34),実務的にはかなり不十分なものにとどまった。したがって,企業の人事管理にはほぼ影響を与えず,企画業務型裁量労働制も,趨勢的な拡大を除けば,今回の改正によってはほとんど拡大しないものと予想される。

 2 今後の課題

 労働経済学者の小池和男氏は,その著書のなかでホワイトカラーの報酬について概略次のように述べている。

   「自分の考えで作業のすすめ方を左右できるような仕事は,時間で仕事量をはかれない」「いったいどこまでが仕事で,どこまでがそうでないか,本人にもわからない。こうしたとき,どうして時間で労働量を測れようか」「アメリカの大企業を見れば,大卒のすべてではないが多くは,はじめから残業手当がつかない。それは西欧にごく一般的に思える」「アメリカならそのゆえに大卒のホワイトカラーの多くが“exempt”とよばれる。労働基準法の残業手当支払い規定の適用を免除する,という意味である。おそらく日本はこの一種の先進国相場と異なり課長前まで残業手当を払わねばならない」「実際はごくおおざっぱに基本給の何割かを残業手当として支払う。それはよい。残念なのは,それを自虐的に『サービス残業』とよび,日本の悪しき労働慣行と指弾する。だが,もしそうなら,他国のexemptの人たちが,記録にはのこらないが,昇進をめざし大勢がサービス残業をしている」。(注35)

 もちろん,時間で仕事量をはかれない仕事であっても,過度の長時間労働がよくないことに変わりはない。使用者は労働者の健康確保や業務量の適正化をはかることが求められるし,始業・就業や入場・出場時刻を把握することが必要となることも多いだろう。しかし,それは賃金をすべて時間割で払わなければならないということとは本来別問題のはずだ(もちろん,時間で仕事量をはかれる仕事ならば,時間割で残業手当を支払うべきなのはいうまでもない)。
 当面の課題は現行規制の一段の緩和であるとしても,中長期的には,小池氏が紹介するようなホワイトカラー・エグゼンプション制の導入が必要であるということは,経済界や企業の人事担当者の間ではおおむねコンセンサスとなっているようだ(注36)。
 中長期的には,裁量労働制は,労働の自律性の確保,報酬レベルの確保,休日・休暇の確保のための簡素な規制を樹立したうえで,労働時間管理になじまない自立的な専門的・経営管理的労働について,対象範囲をより包括的に定義し直したうえで,労働時間規制の適用免除の制度(すなわち,ホワイトカラー・エグゼンプション制ということになろう)として再編したほうがよい(注37)。そのための検討に着手すべき時期ではなかろうか。
 それにあたっては,働き方の個別化,個人の自主性重視のなかにあっても長期雇用慣行は重要であるとの指摘(注38)にも配慮する必要があるだろう。また,企業としても,前述した健康確保や業務量適正化に加えて,労働時間にかかわりない適正な賃金支払いを可能とする賃金制度をはじめ,さまざまな環境整備に取り組まなければなるまい。裁量労働制の拡大は,政策課題であるだけでなく,人事担当者にとっても大きな課題となるだろう。


V おわりに

 以上,今回の労基法改正が企業の人事管理に与える影響をみてきたが,結論としては専門的業務に従事する契約社員の契約期間がのびる可能性があるほかは,それほど大きな影響はないということになってしまった。解雇に関する規制は現行の判例法理を法制化したものなので別とすれば(周知による効果は大きいだろうが),今回の改正は人事管理になんらかの影響を与えることを目的として行なわれたはずなので,これは法改正が所期の成果を実現していないことを意味してはいないか。今後,企業の人事管理に目に見えた影響が出てくるには,さらに一段の規制緩和が求められているといえよう。
 とはいえ,働く人や働き方の多様化,個人の自律性重視の流れのなかで,今回の法改正は,不十分ながらも多様化に向けた貴重な一歩であったと評価すべきであろう。今後さらに,この方向に沿った改正が検討されることを期待したい。

* 本稿の作成にあたり,荒木尚志東京大学大学院法学政治学研究科教授のご助言をいただいた。記して感謝したい。いうまでもなく,ありうべき誤りなどはすべて筆者の責任に帰する。なお,本稿はすべて筆者の個人的見解であり,筆者が所属する会社や,関係する団体などの公式見解ではない。
1)本稿は筆者が1989年から現在にかけて勤務先のトヨタ自動車株式会社において人事・労務管理に従事した経験と,それを通じた見聞をもとに書かれている。学問的評価に耐えない部分も多くあることを了解されたい。
2)企業の人事・労務管理の実態は多種多様だが,本稿では,おおむね「専任の人事担当者がおかれ,現行の法規制に沿った適切な人事管理が行われている企業」を念頭に,その人事管理に与える影響を考察している。一部には法違反にあたるような悪質な事例もあり,法改正にあたってはそうした実態も考慮する必要があろうが,本稿ではこうした悪質な企業に与える影響までは考察していない。
3)日本経団連の規制改革要望は,日本経団連のホームページ(http://www. keidanren. or. jp/indexj. html)に掲載されている。
4)今回の法改正をめぐる労働政策審議会労働条件分科会の議論に関する記述は,厚生労働省のホームページ(http://www. mhlw. go. jp/)で公開されている議事録および連合のホームページ(http://www. jtuc-rengo. or. jp/)で公開されている各回の「労働政策審議会労働条件分科会報告」にもとづいている。
5)日本経営者団体連盟(1995)『新時代の「日本的経営」――挑戦すべき方向とその具体策』日本経営者団体連盟,pp.31-37。
6)日本経済団体連合会経営労働政策委員会(2003)『2004年版経営労働政策委員会報告』。
7)たとえば,筆者が勤務するトヨタ自動車(株)においても,1990年前後のいわゆるバブル期においては,有期雇用の期間従業員の賃金が長期雇用前提の中途採用者の初任給を相当程度上回っていた。
8)ここで示唆される「勤務成績・態度のみきわめ」は,有期雇用の非正社員を雇用する有力な理由のひとつと思われるが,ここで取り上げた労働省調査,三和総研調査とも,「企業が非正社員(有期雇用)を雇用する理由」の設問の選択肢には含まれていない。また,最近の例でも,日本労働研究機構が2003年に実施した「企業の人事戦略と労働者の就業意識に関する調査」(企業調査)でも,企業が非正社員を雇用する理由の選択肢に含まれていない。トライアル雇用やテンプ・トゥ・パームが議論されるなかで人事担当者からは若干不可解に思われる。
9)小嶌典明(1999)「働き方の変化と労基法改正」『ジュリスト』1153号。
10)中部産業・労働政策研究会(1998)『労働の多様化に向けた労使の役割――中京地区自動車産業の実証研究』は,中京地区の完成車・自動車部品メーカーのホワイトカラー部門の非正規従業員を対象とした1997年のアンケート調査をもとにしているが,ここでも,非正規従業員の教育訓練に対する不満の高さをもとに,改善の必要性を指摘している。
11)有期労働契約の反復更新に関する調査研究会(2000)『有期労働契約の反復更新に関する調査研究会報告』。
12)菅野和夫(2003)『労働法(第六版)』弘文堂,p.151。
13)昭22.9.13発基17。
14)企業実務においては,契約期間の拘束力にかわって,契約期間満了に対して慰労金を支払うなどのインセンティブを付与することなどにより契約期間途中での退職の抑制がはかられている。なお,従来から,労働者の人身拘束を禁止するという契約期間上限規制の趣旨にてらして,労働者の期間中の解約の自由を留保した労働契約であれば,上限を超える契約であっても法違反ではないとされてきた。菅野・前掲書,pp.185-186参照。
15)平11.1.29基発45号。
16)日本経団連も,「行政の介入の増加」を解雇規制の法制化の反対理由にあげている。日本経済団体連合会経営労働政策委員会(2002)『2003年版経営労働政策委員会報告』参照。なお,解雇の合理性・相当性をめぐる疑義の扱いについては,行政指導より紛争処理の枠組みになじむと考えられ,たとえば現在司法制度改革の一環として検討されている労働審判制度などに委ねられることが妥当であろう。
17)平成11年12月に発表された「規制改革についての第2次見解」は,「解雇が困難であればあるほど,企業は採用を控える」「解雇規制は在職者には有利に働くが,これから企業に就職しようとする者や一旦企業を辞めて再就職しようとする者には不利に働く傾向がある」などと指摘し,「解雇規制の在り方について立法化の可能性を含めた検討を行うことが適当であると考える」と規制緩和を主張している。
18)平成13年7月30日の第3回労働政策審議会労働条件部会議事録に記載がある。http://www. mhlw. go. jp/shingi/0107/txt/s0730-1. txt参照。
19)連合は即日,「中間取りまとめ」に関する事務局長談話を発表し,その中で「解雇規制については,判例で確立している整理解雇4要件の法制化を基本とすべきであり,一部にある要件切り下げについての主張は絶対に認められない」と主張した。
20)菅野・前掲書,pp.470-471。
21)2001年7月に行われた総合規制改革会議のヒアリングで日経連(当時)の福岡専務理事が解雇規制に関し「外部労働市場が未成熟であることなどから,解雇を緩和する法制の立法化にも賛成しない」と述べている(日経連タイムス2001年7月12日号参照。なお,当日提出資料は総合規制改革会議のホームページで公開されている(http://www8. cao. go. jp/kisei/giji/008/1. html))など,経済界は解雇規制の緩和に積極的ではない。
22)これを広範に検証したものとして佐藤博樹・玄田有史編(2003)『成長と人材――伸びる企業の人材戦略』がある。
23)菅野和夫(2002)『新・雇用社会の法』有斐閣,p.2。
24)たとえば,日経連と東京経協が1998年に傘下の企業を対象に実施した「第2回『新時代の日本的経営』についてのフォローアップ調査」によると,「自社型雇用ポートフォリオ」の考え方における「長期蓄積能力活用型」が雇用全体に占める割合の将来予想は,全産業計で72.7%となっている。
25)八代尚宏(1999)『雇用改革の時代――働き方はどう変わるか』中公新書,p.98。
26)日本経団連の奥田碩会長は,2001年8月の日経連経営トップセミナーの基調講演でこうした規制緩和に言及した。http://www. nikkeiren. or. jp/h_siryou/2001/20010808. htmに基調講演の全文が記載されている。
27)山口純子(2001)「解雇をめぐる法的救済の実効性」『日本労働研究雑誌』491号。
28)たとえば,http://www. mhlw. go. jp/general/seido/roudou/kikaku/。
29)その実態は企業実務の観点から問題もあるが,本稿の趣旨からは逸脱するのでここでは言及しない。
30)労働省編(1998)『平成10年版労働白書――中長期的にみた働き方と生活の変化』pp.272-273。
31)小嶌典明(2000)「労働市場の規制緩和はどこまで進んだか――その達成度を採点する」『エコノミックス』2号,p.39。
32)2000年の「規制緩和要望」では,具体的に「対象業務の大幅な拡充,手続の簡素化」と記述されている。
33)この部分の文面は両院同一。
34)電機連合は2003年7月に発表した労働時間政策の中間報告『新しい労働時間政策の確立に向けて』の中で,企画業務型裁量労働制も専門業務型裁量労働制と同様に労使の自主的な協定で導入できるよう改めることなどを訴えた。『週刊労働ニュース』2003年7月14日号参照。
35)小池和男(1999)『仕事の経済学(第2版)』東洋経済新報社,pp.118-119。一部省略して引用。
36)日本経団連の規制改革要望には,2002年から「企画業務型裁量労働制に係る規制の緩和」に「ホワイトカラー・エグゼンプション制の導入検討」が加わった。
また,『ジュリスト』第1255号の労働基準法改正特集では,日本経団連事務局と企業の人事担当者2人の全員がホワイトカラー・エグゼンプション制の導入検討を求めている。渡邉義広(2003)「経済界からみた労働基準法の改正の評価と課題」荻野勝彦(2003)「労基法改正の評価と展望」三宅龍哉(2003)「裁量労働制への評価」いずれも『ジュリスト』第1255号参照。
37)菅野・前掲書(注23),p.223。
38)労働省編・前掲書,pp.273-274。

 おぎの・かつひこ トヨタ自動車株式会社人事部企画室主担当員。HPアドレスhttp://www. roumuya. net/。