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E2000080003

登録(調査)年月

2000年08月現在

シリーズ名

調査研究報告書 No.136 

報告書等題名

フリーターの意識と実態 -97人へのヒアリング結果より-

研究テーマ

若者の就業行動

分類

能力開発
労働者生活
労働者意識

実施組織名

日本労働研究機構

研究参加者

若者の就業行動研究会(高梨 昌、耳塚 寛明、三野 誠登、吉田 修、中島 史明、小杉 礼子、本田 由紀、下村 英雄、上西 充子、堀 有喜衣)

報告書等

発表年月発表年月
2000年07月発表
発行元発行元
日本労働研究機構
判型/ページ数判型/ページ数
B5判/672
発表・発表予定の別発表・発表予定の別
発表
販売・非売の別販売・非売の別
販売

要旨

[調査研究の目的]

 学校卒業時点で就職も進学もしていない学卒無業者の増加や、正社員ではないアルバイトなどの非正規で働く若者の増加が近年著しい。不況下にもかかわらず若者の自発的離職も増加している。こうした若者の就業行動の変化の背景にはどのような要因があるのか、有効な対策を検討するためには、まずそれを解明する必要がある。
 日本労働研究機構では1999年度より「若者の就業行動研究会」を設け、若者の就業行動変化の背景を広く検討している。本調査はその一環として「フリーター」と呼ばれる若者の就業行動の実態と意識を把握し、その背景を探ったものであり、主な課題は次の5点である。
I.誰がなぜ「フリーター」になるのか
II.「フリーター」はどのような生活をしているのか
III.「フリーター」はどのような就業意識を持っているのか
IV.キャリア形成・能力開発の問題はあるのか
V.学校から職業への以降の仕組みに問題があるのか


[調査結果の概要]

I.誰がなぜ「フリーター」になるのか

 1.ヒアリング対象者のうち、女性が65%を占めている。ヒアリング対象者の平均年齢は23歳。
 2.7割強が高校時代にアルバイトを経験。
 3.フリーターには大きく3つ、細分化すれば7つの類型(フリーターとなった契機と当初の意識に注目した類型化)
  1)モラトリアム型(割合:男性の4割、女性の4割)
   (1)離学モラトリアム型
      職業や将来に対する見通しを待たずに教育機関を中退・修了し、フリーターとなったタイプ
   (2)離職モラトリアム型
      離職時に当初の見通しがはっきりしないままフリーターとなったタイプ
  2)夢追求型(割合:男性の2割、女性の3割)
   (3)芸能志向型
      バンドや演劇、俳優など、芸能関係を志向してフリーターとなったタイプ
   (4)職人・フリーランス志向型
      ケーキ職人、バーテンダー、脚本家など、自分の技能・技術で身を立てる職業を志向してフリーターとなったタイプ
  3)やむを得ず型(割合:男性の4割、女性の3割)
   (5)正規雇用志向型
      正規雇用を志向しつつフリーターとなったタイプ、特定の職業に参入機会を待っていたタイプ、および比較的正社員に近い派遣を選んだタイプ
   (6)期間限定型
      学費稼ぎのため、または次の入学時期や就職時期までといった期間限定の見通しを持ってフリーターとなったタイプ
   (7)プライベート・トラブル型
      本人や家族の病気、事業の倒産、異性関係などのトラブルが契機となってフリーターとなったタイプ

II.「フリーター」はどのような生活をしているのか

 1.ヒアリング対象者の週あたり労働日数は平均4.9日、月収は平均139,000円。
 2.親と同居している者は半数以上は何らかの経済的な負担をしている。

III.「フリーター」はどのような就業意識を持っているのか

 1.フリーターの語るメリットは「自由」「時間の融通がきく」「休みが取りやすい」「さまざまな経験ができる」、デメリットは「収入が少ない」「社会に認められていない」「不安」「不安定」。正社員は「金銭面」で良く、「安定」しているが、「拘束」されるという認識。
 2.「やりたいこと」への強いこだわり。「やりたいこと」があるフリーターと、ないフリータを区別して評価。「やりたいこと」であれば、正社員でもフリーターでもこだわらない。

IV.キャリア形成・能力開発の問題はあるのか

 1.多くの者が将来のキャリア形成を意識しているが、キャリア形成という面では停止状況にある者も。
 2.フリーターの就業職種は限定されており、基本的なソーシャル・スキルの形成以外の職業能力形成に結びついている場合は少ない。
 3.希望職種の就業可能性、学校入学後の入職可能性、資格取得の効果に関する認識は不十分。
 4.20歳代後半にはフリーターに限界を感じ、「焦り」も。

V.学校から職業への以降の仕組みに問題があるのか

 1.高校時代には、職業選択についての意識が不明確であったり、実際の就業の可能性についてあまり考えていなかった者も多い。
 
 2.進学に偏らない進路指導、企業人の関与、詳しい職業情報、早期の段階からの進路指導などを求める声も。

VI.求められる支援

 1.職業意識の啓発と、職業ガイダンスの充実、フリーターからの正規雇用への移行支援が必要。

目次

調査結果の概要

調査結果

 第1部 研究の概要と調査結果の分析
  第1章 問題意識と課題の設定
   1.調査実施にあたっての問題意識
   2.課題の設定
  第2章 調査の対象と方法
   1.ヒアリング対象者の募集方法
   2.ヒアリング実施方法
  第3章 フリーターの類型化
   1.契機と意識に注目した類型化
   2.それぞれの類型の特徴
  第4章 数量的分析結果
   1.はじめに
   2.基本属性(性別・年齢)
   3.フリーター類型
   4.学歴と出身高校の特徴
   5.高校時代のアルバイト経験、正規就業経験
   6.家庭背景
   7.フリーターとしての労働条件
   8.まとめ
  第5章 フリーターの働き方
   1.フリーター開始年齢とフリーター期間
   2.アルバイトの探し方
   3.仕事の種類
   4.労働時間と時給
   5.フリーターのさまざまな働き方
  第6章 フリーターのキャリア形成・職業能力形成
   1.問題意識
   2.キャリア形成の方向性
   3.フリーター経験と職業能力形成
   4.現実の就業機会と接点の認識
   5.キャリア形成・能力開発上の問題点と対応策
  第7章 フリーターの職業意識
   1.フリーターのメリット・デメリット
   2.フリーターが語る「世間のフリーター観」
   3.フリーターの「正社員観」
   4.フリーターの「フリーター観」
   5.フリーター経験による自分の変化
   6.まとめ
  第8章 フリーターの高校時代と進路指導
   1.はじめに
   2.学校外の世界-アルバイト経験をもとに
   3.高校時代の進路指導への要望
   4.進路指導に対する評価
   5.高校進路指導への要望
   6.まとめ
  第9章 フリーターと家族
   1.はじめに
   2.フリーターと兄弟姉妹
   3.親の職業
   4.親子の経済関係
   5.親の教育方針・意見とフリーター
   6.まとめ
  第10章 政策提言
   1.問題の位置づけ
   2.調査結果から見た問題点
   3.必要な政策対応の方向

 第2部 ヒアリング結果
  1.離学モラトリアム型(29件)
  2.離職モラトリアム型(9件)
  3.芸能志向型(16件)
  4.職人・フリーランス志向型(11件)
  5.正規雇用志向型(13件)
  6.期間限定型(13件)
  7.プライベート・トラブル型(6件)
  8.フリーター非該当者(4件)

付属資料1 ヒアリング対象者一覧

付属資料2 ヒアリング・シート

問い合わせ先

独立行政法人 労働政策研究・研修機構

労働図書館所蔵・非所蔵の別

所蔵

研究する上で実施した検査

調査の有無調査の有無
実施した
調査方法調査方法
ヒアリング調査
調査対象等調査対象等
 「アルバイト情報誌による募集」を中心として、「専門学校を通じた紹介」「情報誌による募集」を含む3つのルートにより、フリーターおよびフリーター経験者に1999年7月から11月にかけてヒアリングを行った。実施にあたっては、名前や学校名等は伏せた上でヒアリング内容がそのまま公表されることをあらかじめ断り、時間は1人あたり1時間を目安とした。97人の内訳は男性34人、女性63人。
調査開始調査開始
1999年07月
調査終了調査終了
1999年11月

情報入手方法

アンケート以外

全文情報

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