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(著者抄録)
本稿の目的は,日本の労働組合の経営参加が平成不況期にいかなる成果をもたらしたかを,1)平成不況下の企業合理化,2)ここ5年間の経営状況,3)平成不況が組合や労使関係に与えた影響,の三つの点で考察することにある。経営参加型で平成不況期に企業合理化の提案が多いことから,労組は経営参加から成果をあげていたとはいえないが,企業合理化の提案に組合員の雇用を保障する内容の提案が多いことは経営参加の成果であるといえよう。また経営参加型でここ5年間の経営状況が悪化した企業がより少ないが,経営参加の進展が必ずしも経営状況と正の関係があるとは限らない。そして経営参加は平成不況の影響をマイナスの方向よりはプラスの方向に向かわせたといえる。しかしながら,経営参加によっても組合員の組合離れは止められていないことから,労組は経営参加を進めるにあたって経営情報を組合員により広く開示するなどの課題をも抱えている。
(論文目次)
I はじめに
II 労組の経営参加と企業合理化
   1 企業合理化の提案
   2 企業合理化の内容
   3 企業合理化の提案をめぐる労使協議
   4 労使協議の結果についての評価
III 労組の経営参加と経営状況
IV 労組の経営参加と平成不況の影響
V むすび
   1 平成不況期の企業合理化に対し
   2 ここ5年間の経営状況に対し
   3 平成不況が組合や労使関係に与えた影響に対し

I は じ め に

 本稿の目的は,日本の労働組合の経営参加が平成不況期に労組や労働者,そして企業にとっていかなる成果をもたらしたかを考察することにある。経営参加はUI運動の大きな柱の一つとして日本の労働組合が積極的に取り組んできたので,こうした考察はUI運動の成果を検討することになるであろう。
 本稿では,労働組合の経営参加を戦略決定レベルに焦点を当て「経営方針や投資計画の決定など,企業の戦略意思決定に関して労組が発言すること」と定義する(注1)。こうした戦略レベルへの経営参加を,日本の労働組合は労使協議機関を通じて行ってきている。日本の労働組合の戦略レベルへの参加は第1次オイルショック以降の経営危機,技術革新の進展に伴って深化し,さらにUI運動の取り組みによっていっそう進展してきた。そしてバブル経済の崩壊後も,企業業績が低迷し雇用環境が悪化したことに対し,労組は雇用対策として労使協議制の充実と経営対策活動の強化をいっそう図ってきた(注2)。雇用問題に対する最重要の対策は,雇用にかかわる合理化が提案されないよう,日常的に企業の経営内容を十分に把握し,企業の経営諸施策に対し労働組合として責任ある提言をすることであると認識したからである。労働省の「労使コミュニケーション調査」によれば,1990年代に労使協議機関の設置割合が労働組合のない事業体の場合は減っているのに対し,労働組合のある事業体の場合は増加している(注3)。こうしたことから,日本の労働組合の経営参加は平成不況期に労使協議活動の強化を通じていっそう深まったといえる。しかし,組合は経営参加を通じて平成不況期に企業の雇用合理化提案を防ぎ,組合員の雇用を維持することができたのか,などの労組の経営参加の成果について考察した研究は少ない(注4)。
 そこで,本稿では,労組の経営参加の成果について,以下の三つの点を分析することによって考察しようとする。第1,労組の経営参加が行われているかどうかによって,平成不況下の企業の合理化提案に違いが見られるか,すなわち合理化提案の有無,その内容,それをめぐる労使協議過程および結果に違いが見られるか(II)。第2,労組の経営参加が行われている企業と行われていない企業の間に,企業の経営状況に差異が見られるか(III)。第3,平成不況が組合や労使関係に与えた影響について,労組の経営参加による違いが見られるか(IV)。分析は,私がかかわったアンケート調査(連合総研の「90年代の労働者参加に関する調査」)のデータを利用し,経営参加を行っている組合と行っていない組合の間に上述した三つの点で有意な差があるかどうかを分析することによって進められる。同調査は,平成11年12月から平成12年1月にかけて連合賃上げ集計登録の単位組合を対象に行われたものである(注5)。
 アンケート調査では,上述した労組の経営参加の定義に基づき,経営方針および経営施策等の事項を協議するための労使協議機関の有無を調べている。このような労使協議機関がある場合,労組の経営参加が行われているとみなし,回答組合を労使協議機関の有無により経営参加型,非参加型の二つの類型に分ける。回答組合のうち,経営参加型と非参加型はそれぞれ530組合(82.9%)と108組合(16.9%)となっている。ちなみに,経営参加型組合は組合員数(企業)規模が大きいほどその割合が高く,5000人以上の組合(企業)では96.4%(91.4%),1000-4999人組合(企業)では87.0%(87.2%),300-999人組合(企業)では85.1%(85.0%),299人以下組合(企業)では68.0%(65.5%)となっている(( )は企業の割合)。また経営参加型組合は電気・ガス・熱供給・水道業(89.5%),運輸・通信業(84.1%),製造業(84.1%)で多く,金融・保険・不動産業(72.7%),サービス業(75.7%)で少ない結果となっている(業種別には有意な差が見られない)。



II 労組の経営参加と企業合理化

 この節では,企業側から経営再建策等の提案が出された際,経営参加型と非参加型で経営側の合理化提案の内容に,そしてそれをめぐる労使協議過程および結果に違いが見られるか,検討する。

 1 企業合理化の提案

 ここ5年間で経営側から経営再建ないし人員合理化などに関する提案があったかについて,経営参加型組合と非参加型組合の間に有意な差が見られる。経営参加型組合の場合,企業合理化の提案があった割合は76.7%と,非参加型組合の割合(63.8%)より高くなっている。
 しかし,企業規模や業種を統制してみると,企業規模別には300-999人企業において,また業種別には製造業や運輸・通信業において,企業合理化の提案があった割合は経営参加型組合と非参加型組合で有意な差が見られる。すなわち,300-999人企業や製造業,運輸・通信業において,企業側の合理化提案があった割合は非参加型組合より経営参加型組合に多い結果である。なぜ,上記の規模や業種において,経営参加型組合で合理化提案のあった割合がより多いか。その理由を探るため,ここ5年間の経営状況について経営参加型と非参加型で違いがあるか,見た。
 300-999人企業においては,経営参加型の場合,ここ5年間の売上高が「非常に増加」と「やや増加」を合わせた割合(22.8%)が非参加型のその割合(16.0%)より多くなっているものの,「非常に減少した」の割合(45.7%)が非参加型のその割合(12.0%)を大幅に上回っている。したがって,300-999人企業については,経営参加型でここ5年間で経営状況が悪化した企業が多いことから,企業合理化の提案のあった割合が高くなっているといえるであろう。
 しかし,製造業について見ると,経営参加型の場合,ここ5年間の総資本経常利益率が「非常に減少した」割合(36.0%)は非参加型のその割合(53.4%)より少ない。「やや減少した」と「非常に減少した」を合わせても,経営参加型の割合(64.3%)が非参加型の割合(74.1%)を下回っている。また経営参加型の場合,ここ5年間で経営収支の赤字年度がなかった割合が51.1%と,非参加型のその割合(39.7%)を上回っている。赤字年度が1年間あった割合も非参加型(15.5%)より経営参加型(26.1%)で多くなっている(運輸・通信業については経営参加型と非参加型でここ5年間の経営状況における違いが見られない)。製造業についていえば,経営参加型で企業の経営状況が悪化した割合が相対的に少ない結果である。したがって,製造業に関して,経営参加型で合理化提案の割合が多いことは,この類型で経営状況の悪化した企業が相対的に多いことによると説明するのは困難である。そこで,さらに業種を統制してここ5年間の経営状況と合理化提案の有無をクロスさせてみると,製造業の場合,他の業種と比べ,ここ5年間で経営収支の赤字年度が全然なかった企業において合理化提案のあった割合が多く,7割弱にのぼっている(表1)。製造業ではここ5年間で経営収支が全然赤字になっていなかった企業においても企業合理化が実施された企業が多いことがわかる。そして,製造業の場合,経営参加型組合は,非参加型組合と比べ,経営戦略に対する実効力ある発言,労使トップのインフォーマルな会合,経営機密情報の組合トップへの公開といった経営参加・対策のいずれにおいても行っている割合が高い(注6)。すなわち,経営参加型組合の場合,経営戦略に対する実効力ある発言を行っている組合が多く,また労使トップのインフォーマルな会合が行われている割合が多く,そして経営機密情報の組合トップへの公開が行われている割合が多い。こうした意味から,経営参加型組合の労使関係は成熟化しているといえる。以上の点を総合して考えると,製造業において,経営参加型で合理化提案の割合が多いことは,以下のように説明できるであろう。すなわち,製造業では経営収支が赤字になっていなかった企業においても企業合理化が積極的に行われており,特に経営参加型組合の場合,成熟化した労使関係を基盤にして企業側からより積極的に合理化が提案されたといえるであろう。

表1 業種別経営収支の赤字年度数と合理化提案のあった割合

 以上から,経営参加型で企業合理化が提案されたことが多いのは,300-999人企業の場合は,ここ5年間で経営状況が悪化した企業が多いことに,そして製造業の場合は,経営収支が赤字になっていなかった企業においても成熟化した労使関係を基盤に合理化が積極的に提案されたことに,よるといえるであろう。
 このように,経営参加型で企業合理化の提案が多いことについて,経営参加の成果と関連してどう評価できるであろうか。組合は雇用にかかわる合理化が提案されないようにする対策として経営参加を強めてきたといえる。この観点から労組の経営参加を評価すれば,経営参加型で企業合理化の提案が多いことについて,経営参加の成果があったとはいえない。しかし,製造業の場合に経営参加型で企業合理化の提案が多いことについては,その評価に注意を要する。なぜなら,経営収支が赤字になっていなかった企業において積極的に企業合理化が提案されたのは今後のより大きい雇用調整を防ぐためであるととらえることもできるからである。さらに,企業合理化に対する経営参加の成果の評価には,企業合理化の提案内容が経営参加型と非参加型で違いがあるか,検討する必要もあるであろう。

 2 企業合理化の内容

 ここ5年間で経営側から提案された企業合理化の内容は,経営参加型と非参加型で違いが見られるであろうか。表2によれば,経営参加型では,非参加型と比べ,残業規制,配置転換,新規採用抑制,臨時・パート労働者の再契約停止・解雇,転籍・出向,分社化といった提案の割合がより多くなっている。しかし,希望退職募集については,経営参加型での割合が非参加型の割合より少ない結果である。

表2 企業合理化の提案内容

 そして企業規模や業種を統制してみると,いくつかの企業規模や業種において経営参加型と非参加型で提案内容に違いが見られる。すなわち,1000-4999人企業の場合は,経営参加型で残業規制,臨時・パートタイム労働者の再契約停止・解雇の割合が多いが,希望退職募集の割合は少ない。また製造業の場合,経営参加型では配置転換,分社化の割合が多く,かつ希望退職募集の割合が少なくなっている。さらに金融・保険・不動産業の場合は,経営参加型で配置転換,転籍・出向の提案が多くなっている。
 さらにここ5年間の経営収支の赤字年度数を統制してみると,主に赤字年度数が2年間の場合と5年間の場合に,いくつかの提案内容について経営参加型と非参加型で違いが見られる。赤字年度数が2年間の場合は,非参加型と比べ経営参加型で配置転換の割合はより多い(経営参加型:55.0%,非参加型:16.7%)が,希望退職の割合はより少ない(それぞれ35.0%,75.0%)。一方,赤字年度数が5年間の場合は,経営参加型で非参加型と比べ残業規制(同50.0%,0%),新規採用抑制(70.0%,25.0%),転籍・出向(55.0%,0%)の割合がより多く,かつ希望退職募集(70.0%,25.0%),一時金のカットの割合(60.0%,0%)もより多くなっている。赤字年度数が2年間の場合と違って,希望退職募集の割合が多い結果である。ここ5年間連続して赤字年度になった場合は,経営参加型のほうで雇用削減をめざす合理化内容が提案されより積極的に雇用調整が行われたといえる。
 以上によると,5年間連続して赤字年度になった場合を除いて,経営参加型で,企業の合理化提案は正規従業員の雇用を保障する方向での提案が多く,かつ正規従業員の削減をめざす提案が少ないといえる。こうしたことから,労組の経営参加は企業の合理化提案が,より正規従業員の雇用を確保する内容の提案になるよう,一定の働きをしたといっても無理がないであろう。こうした点で,労組の経営参加は組合員の雇用確保に成果があったといえるであろう。
 一方,上の合理化提案のうち,組合にとって最も影響の大きい提案内容については,経営参加型と非参加型で違いは見られない。

 3 企業合理化の提案をめぐる労使協議

 企業合理化の提案をめぐる労使協議のプロセスや組合の対応は,経営参加型と非参加型で違いが見られるであろうか。
 まず,組合にとって最も影響の大きい提案について労使間で事前折衝あるいは話し合いが行われたかについて,経営参加型と非参加型で有意な差が見られる(表3)。経営参加型のほうが,非参加型のほう(88.1%)より,事前折衝が行われた割合が多くなっている(95.4%)。すなわち,経営側の正式提案前に労使が事前に意見を交わすことが経営参加型でより多いということである。さらに企業規模や業種を統制すると,規模別には5000人以上の企業の場合,そして業種別には製造業の場合,経営参加型と非参加型で事前折衝が行われた割合に有意な違いが見られる。5000人以上の企業の場合,経営参加型で事前折衝が行われた割合は93.8%となっているのに対し,非参加型でその割合は25.0%となっている。経営参加型と非参加型で画然とした違いがあることがわかる。また製造業の場合も,同じく経営参加型で事前折衝が行われた割合が,非参加型と比べ,多くなっている。つまり,5000人以上の企業や製造業の場合,経営参加型では経営側から企業合理化が正式に提案される前にその提案について労使が事前折衝をほとんど行っている。日本の労使慣行として事前協議が経営参加型でより確立されているといえる。

表3 経営側の正式提案前に労使間の事前折衝の有無

 しかし次に,経営側の提案に対し組合が独自の組合案を提示したかどうかについて,また,合理化提案をめぐる労使協議によって経営側の当初の提案が修正されたかどうかについては,経営参加型と非参加型で違いは見られない。

 4 労使協議の結果についての評価

 合理化提案をめぐる労使協議の結果についての評価は,経営参加型と非参加型で違いが見られるか,見てみよう。評価項目として五つの項目を用いている。すなわち,A「組合員の労働条件や雇用を守ることができた」,B「企業の将来ビジョンを引き出すことができた」,C「経営の危機に関する意識を組合員に浸透させることができた」,D「経営責任を問うことができた」,E「経営への発言をより強めるきっかけができた」である。これらの項目のうち,A, B, Dの項目について,それぞれ経営参加型と非参加型で有意な違いが見られる(表4)。三つの項目のいずれについても,経営参加型で「そう思う」と「どちらかといえばそう思う」の割合が多いのに対し,非参加型では「どちらともいえない」と「そうは思わない」の割合が多くなっている。特に経営参加型では,「組合員の労働条件や雇用を守ることができた」と「企業の将来ビジョンを引き出すことができた」の項目について,「そう思う」と「どちらかといえばそう思う」を合わせた肯定的評価の割合がそれぞれ6割強,5割強となっている。こうした結果から,経営参加型組合のほうが,今回の企業合理化の提案をめぐる労使協議の結果について,組合員の労働条件や雇用の確保,企業の将来ビジョンの提示,そして経営への発言強化の点においてより肯定的に評価しているといえる。しかしながら,「経営への発言をより強めるきっかけができた」の項目については,経営参加型においても「どちらともいえない」の評価が多数で5割弱となっていることは見落とすべきではないであろう。

表4 今回の企業合理化の提案をめぐる労使協議の結果についての評価

 一方,組合規模や業種を統制してみると,「組合員の雇用や労働条件を守ることができた」は300-999人組合と運輸・通信業において,経営参加型と非参加型で有意な差が見られる。「企業の将来ビジョンを引き出すことができた」は299人以下組合と製造業において,「経営の危機に関する意識を組合員に浸透させることができた」は電気・ガス・熱供給・水道業において,「経営責任を問うことができた」は299人以下組合において,「経営への発言を強化することができた」は運輸・通信業において,それぞれ経営参加型と非参加型で有意な差が見られる。いずれの組合規模や業種においても,経営参加型で「そう思う」と「どちらかといえばそう思う」の肯定的評価の割合が多いのに対し,非参加型で「どちらともいえない」の留保的評価,あるいは「どちらかといえばそうは思わない」と「そうは思わない」の否定的評価が多くなっている。これらの結果に基づき,組合規模や業種別特性をまとめると,以下のようになる。すなわち,1)299人以下組合の場合は,企業の将来ビジョンの提示や経営責任の追及について,経営参加型でより肯定的評価をしている。2)300-999人組合の場合は,組合員の労働条件や雇用の確保について経営参加型で肯定的評価がより高い割合を占めている。3)運輸・通信業の場合は,組合員の労働条件や雇用の確保,経営への発言強化について,経営参加型でより肯定的評価をしている。4)製造業の場合は,企業の将来ビジョンの提示について,経営参加型で肯定的評価が高い結果である。5)電気・ガス・熱供給・水道業の場合は,経営危機意識の組合員への浸透について,経営参加型でより肯定的に評価している。
 また経営状況を統制してみても,「組合員の労働条件や雇用を守ることができた」についての評価は経営参加型と非参加型で違いが見られる。表5によれば,ここ5年間の売上高がほとんど変わらない場合とやや減少した場合,いずれにおいても,経営参加型で「そう思う」と「どちらかといえばそう思う」の割合が多いのに対し,非参加型では「どちらともいえない」,あるいは「どちらかといえばそうは思わない」と「そうは思わない」の割合が多くなっている。つまり,経営状況が同じ場合でも,経営参加型で「組合員の労働条件や雇用を守ることができた」とより肯定的に評価しているのである。

表5 「組合員の労働条件や雇用を守ることができた」についての評価

 以上の諸結果から,経営参加型では,非参加型と比べ,1)企業合理化が提案されたことがより多いが,しかし,2)企業合理化の提案内容は従業員の雇用を保障する方向での提案がより多く,かつ従業員の雇用削減をめざす提案がより少ない,3)合理化提案について労使間で事前折衝を行う慣行がより確立されている,4)合理化提案をめぐる労使協議の結果について組合員の労働条件や雇用の確保,企業の将来ビジョンの提示,経営への発言強化といった点でより肯定的に評価している,といえる。



III 労組の経営参加と経営状況

 ここでは,労組の経営参加と経営状況との関係を二つの点から考察する。第1は,企業の経営状況は経営参加型と非参加型で違いが見られるか,である。第2は,労使の情報共有の度合いは企業の経営状況と相関があるか,である。企業の経営状況を表す指標としては,ここ5年間の売上高および総資本経常利益率の増減,そしてここ5年間(1994-1998年度)での経営収支の赤字年度数を用いる。
 イ)第1の点について。経営状況の三つの指標のうち,ここ5年間の総資本経常利益率の増減および経営収支の赤字年度数は,経営参加型と非参加型で有意な差が見られる(表6)。経営参加型では,非参加型と比べ,ここ5年間の総資本経常利益率が「非常に増加」,あるいは「やや増加した」の割合が多く,かつ「非常に減少した」の割合が少なくなっている。また経営参加型では,ここ5年間で経営収支の赤字年度がなかった割合や1年間の割合が多いが,それに対し非参加型では2年間の割合や3年間の割合が多くなっている。こうした結果から,ここ5年間で経営状況が悪化した企業は,経営参加型のほうより非参加型のほうにより多いといえる。

表6 ここ5年間の総資本経常利益率および経営収支の赤字年度数

 このように,経営参加型のほうにここ5年間で経営状況が悪化した企業が相対的に少ないのは,回答組合の特性,つまり回答組合の所属する企業の規模が大きいほど経営参加型が多いこと,また回答組合の所属する企業の規模が大きいほどここ5年間の経営状況が悪化した企業が少ないこと(注7)に起因したかもしれない。
 そこで企業規模や業種を統制してみると,ここ5年間の売上高の変化については300-999人企業や1000-4999人企業において,そしてここ5年間の総資本経常利益率の変化や経営収支の赤字年度数については製造業において,それぞれ経営参加型と非参加型で有意な違いが見られる(表7)。まず,ここ5年間の売上高の変化について見ると,300-999人企業の場合,経営参加型では,非参加型と比べ,ここ5年間の売上高が「非常に増加した」あるいは「やや増加した」の割合が多く,かつ「非常に減少した」の割合が多くなっている。一方,1000-4999人企業の場合は,経営参加型で,非参加型と比べ,「非常に増加した」と「やや増加した」の割合が多く,かつ「非常に減少した」の割合が少なくなっている。300-999人企業と1000-4999人企業との間に若干違いがあるものの,経営参加型で,ここ5年間の売上高が増加した割合が多い結果である。

表7 企業規模および業種別ここ5年間の経営状況

 次に,ここ5年間の総資本経常利益率の変化や経営収支の赤字年度数について見ると,製造業の場合,経営参加型で,非参加型と比べ,ここ5年間の総資本経常利益率が「非常に増加した」と「やや増加した」の割合が多く,かつ「非常に減少した」の割合が少なくなっている。また,経営参加型ではここ5年間で経営収支の赤字年度がなかった割合や1年間の割合が多いのに対し,非参加型では2年間の割合や3年間の割合が多くなっている。
 以上の結果から,300-999人企業や1000-4999人企業,そして製造業において,ここ5年間の経営状況は非参加型のほうよりは経営参加型のほうで良いといえる。しかし見落とすことができないのは,経営参加型でもここ5年間の売上高や総資本経常利益率が減少した割合が6割強を占めていることである。つまり,経営参加型と非参加型を問わず,平成不況下で売上高や総資本経常利益率が減少した企業が増加した企業より2倍以上多くなっていることである。したがって,経営参加型でここ5年間の経営状況が良いことは,非参加型と比べ経営パフォーマンスが悪化した企業がより少ないことを意味するといえる。
 ロ)第2の点について。労使の情報共有の度合いは企業の経営状況と相関関係があるであろうか。労使の情報共有の度合いを示す指標として,経営側から提供される経営情報の数を用いる(注8)。経営側から提供される情報の数はここ5年間の経営収支の赤字年度数と相関関係が見られる(Spearmanのロー=0.116**,**:相関係数は5%水準で有意)。すなわち,提供される情報の数が多いことは経営収支の赤字年度数が多いことと関係があるのである。さらに,経営収支の赤字年度数別に提供される情報の数の平均値を比較してみると,おおむね経営収支の赤字年度が多い場合に提供される情報の数が多い結果である(表8)。こうしたことから,ここ5年間で経営収支の赤字年度が多い企業で,経営側から提供される情報が多い,いいかえれば労使の情報共有の度合いが高いといえる。

表8 ここ5年間の経営収支の赤字年度別提供される情報の数**平均値

 このように,ここ5年間で経営状況が悪化した企業で労使の情報共有が進んでいることについて,どう説明すればよいであろうか。これは,経営状況が悪化した企業の場合,労使協議機関で組合から経営情報の提供をより求められたことに起因するであろうと考えられる。経営側から提供される情報の数の分布別に平成不況が組合や労使関係に与えた影響として「組合の経営対策活動を強化した」を挙げた組合の割合に有意な差が見られる(表9)。すなわち,提供される情報の数が多い場合,「組合の経営対策活動を強化した」の割合が多くなっている。また逆の関係も成立し,「経営対策活動を強化した」組合の場合,経営側から提供される情報の数が多くなっている(注9)。したがって,平成不況下で組合が経営対策活動を強化したことによって,経営側から提供される経営情報が多くなり,労使の情報共有が拡大したといえるであろう。要するに,平成不況下で企業の経営状況が悪化したことへの対応として労組の経営参加が深くなったといえるであろう。

表9 平成不況下で組合の経営対策活動を強化した割合**(提供される情報の数の分布別)

 以上によると,ここ5年間の企業の経営状況は非参加型よりは経営参加型で良いが,労使の情報共有の度合いはここ5年間で企業の経営状況が悪化した企業で高くなっている。こうした結果は,労使間の情報共有が進んでいるほど企業の利潤,生産性が高くなっていることを明らかにしたMorishima(1991b)と部分的にしか一致していない。したがって,企業のパフォーマンスに対する労組の経営参加の効果について結論づけるには,より立ち入った分析が要るであろう。しかしながら,非参加型と比べ経営参加型でここ5年間の経営状況が相対的に良いことは,注目してもよいであろう。



IV 労組の経営参加と平成不況の影響

 平成不況が組合や労使関係に及ぼした影響は,経営参加型と非参加型でいかなる違いが見られるか,見てみよう。表10によれば,平成不況の影響は経営参加型と非参加型で有意な違いが見られる。すなわち,経営参加型では,平成不況の影響として,「組合の経営対策活動を強化した」「組合員の経営参加に対する期待が強まった」「経営と組合との信頼関係が強まった」「経営と組合とのコミュニケーションが深まった」「経営が組合に提供する経営情報が詳しくなった」を挙げる割合が多い。また経営参加型では,平成不況の影響として,「組合員の経営に対する不信が強まった」「組合の経営に対する不信が強まった」「経営と組合とのコミュニケーションが少なくなった」「経営が組合に提供する経営情報が表面的,形式的なものになった」を挙げる割合が少ない。要するに,経営参加型では,非参加型と比べ,平成不況が与えた影響として組合や労使関係にとってプラス方向の影響を挙げる割合が多いが,マイナス方向の影響を挙げる割合は少ないのである。

表10 平成不況が組合や労使関係に与えた影響

 特に,経営参加型では,「組合員の経営に対する不信が強まった」を挙げる割合が4割に達しているものの,「経営が組合に提供する経営情報が詳しくなった」「経営と組合とのコミュニケーションが深まった」「組合の経営対策活動を強化した」を挙げる割合も多く,4割前後となっている。しかし,非参加型では,「組合員の経営に対する不信が強まった」を挙げる割合が目立って多く,5割以上となっている。つまり,経営参加型では,平成不況によって「組合員の経営に対する不信が強まった」という影響も少なくないが,非参加型と比べその割合は多くなく,また「経営が組合に提供する経営情報が詳しくなった」,あるいは「経営と組合とのコミュニケーションが深まった」,などのプラス方向の影響が多いということである。それに対し,非参加型では,平成不況によって「組合員の経営に対する不信が強まった」「組合の経営に対する不信が強まった」,などのマイナス方向の影響が多いということである。
 このように,平成不況の諸影響について,経営参加型と非参加型で違いが見られるが,これは部分的に組合規模による違いかもしれない。なぜなら,規模の大きい組合に経営参加型が多く,また平成不況の諸影響について組合規模別に有意な違いが見られ(注10),規模の大きい組合ほど平成不況の影響としてプラスの影響の割合が多くかつマイナスの影響の割合が少ない結果が出ているからである。
 そこで,組合規模を統制してみると,299人以下組合や300-999人組合において,いくつかの平成不況の影響について経営参加型と非参加型で有意な違いが見られる。すなわち,299人以下組合の場合,経営参加型では非参加型と比べ「組合員の経営参加に対する期待が強まった」「経営と組合との信頼関係が強まった」「経営と組合とのコミュニケーションが深まった」「経営が組合に提供する経営情報が詳しくなった」の割合がより多いが,「組合員の経営に対する不信が強まった」「経営と組合とのコミュニケーションが少なくなった」「経営が組合に提供する経営情報が表面的,形式的なものになった」の割合はより少ない。また300-999人組合の場合は,経営参加型では非参加型と比べ「組合の経営対策活動を強化した」の割合がより多いが,「組合の経営に対する不信が強まった」「経営と組合とのコミュニケーションが少なくなった」の割合はより少ない。平成不況の影響についての経営参加型と非参加型での違いは主に中小組合で見られ,経営参加型ではプラス方向の影響が多く,かつマイナス方向の影響が少ないといえる。
 さらに,経営参加型と非参加型で見られる平成不況の影響の違いは,上で検討してきた経営参加型で経営状況が相対的に良いことと関連があるかもしれないということから,ここ5年間の経営状況を統制してみた。結果は,総括していえば,同じ経営状況の場合,経営参加型では,非参加型と比べ,プラス方向の影響の割合が多いが,マイナス方向の影響の割合は少なくなっていることである。
 以上の結果から,経営参加型では,平成不況が組合や労使関係に与えた影響としてマイナスの影響のほうよりはプラスの影響のほうが多いことがわかる。要するに,経営参加型では組合や労使関係への平成不況の影響をマイナス方向よりはプラスの方向に向かわせることができたといえる。つまり,経営参加型では平成不況下で労使関係がより成熟化する方向に展開されたといえる。



V む す び

 以上の考察から,平成不況期における日本の労働組合の経営参加の成果について,次のようにまとめることができるであろう。
1 平成不況期の企業合理化に対し:経営参加型で企業合理化がより提案されたことは,労組の経営参加の目的(雇用にかかわる合理化を事前に排除すること)から判断すれば,労組は経営参加から成果をあげていたとはいえない。しかし,企業合理化の提案内容については,5年間連続して赤字年度になった場合を除いて,経営参加型で,正規従業員の雇用を保障する方向での提案が多く,かつ正規従業員の削減をめざす提案が少ない結果となっている。したがって,労組の経営参加は企業の合理化提案を組合員の雇用確保の方向に導いたといった点で成果があったといえる。そして経営参加型で経営側の正式提案前に事前折衝を行う慣行がより確立されていることは,こういった成果に寄与したといえるであろう。さらに経営参加型では,企業合理化の提案をめぐる労使協議の結果について組合員の労働条件や雇用の確保,企業の将来ビジョンの提示,経営への発言強化の点でより肯定的に評価している。
2 ここ5年間の経営状況に対し:ここ5年間の企業の経営状況は経営参加型で良い,いいかえれば経営状況が悪化した企業がより少ないが,労使の情報共有の度合いはここ5年間で企業の経営状況が悪化した企業で高くなっている。こうした結果はMorishima(1991b)とは部分的にしか一致していない。分析方法や分析指標の違いから,上の結果をもって,企業のパフォーマンスに対する労組の経営参加の効果について結論づけるのは無理があるであろう。
3 平成不況が組合や労使関係に与えた影響に対し:経営参加型では,平成不況が組合や労使関係に与えた影響としてマイナスの影響のほうよりはプラスの影響のほうが多い。経営参加型では平成不況の影響をマイナス方向よりはプラスの方向に向かわせることができたといえる。
 最後に,日本の労働組合の経営参加の課題について,アンケート調査の他の結果を紹介しながら,考えてみたい。経営参加の成果として,組合員の労働組合への関心が高まったと評価する組合は4割弱で,どちらともいえないと評価する組合が5割と多数派となっている。今回の調査でも,経営参加によって組合員の組合離れを止めることができていない状況が示されたといえる。稲上・井出(1995)は「組合離れといい組合への希薄な関心といい,それは組合の経営参加行動によって回復できる程度のものではなく,もっと深い構造的な原因(しかも組合運動の力量を超えた原因)に基づいている可能性がある」と述べている。しかしながら,組合員の組合離れの原因がもっと深い構造的な原因にあるのか,あるいは経営参加が組合員の組合離れを進める一つの要因になっているのか,検討する必要があるであろう。経営参加に伴い,「経営と組合との区別がつかなくなる」「組合員から組合活動が見えにくくなる」といった問題点について肯定する経営参加型組合も2割前後となっていることから,経営参加の現状についてもう1度点検する必要があるといえるであろう。組合員の組合離れと関連して,もう一つ,労組の経営参加の課題は,経営側から提供される情報を組合員により広く開示することであるといえる。経営側から提供される経営情報のうち,受注額や投資額,負債額に関する情報を組合員に開示しない組合は3割前後となっている。こうしたことは,組合員からすれば,組合が経営に取り込まれているとしか見えなくなる事態を起こしかねないからである。


(注1)労働者の経営参加には二つの参加形態があり,一つは個人的職務中心型参加で,いま一つは組織的力中心型参加である。労働組合の経営参加は後者に当たる。また労働組合の経営参加は経営戦略にかかわる意思決定を行う戦略決定レベルにおける参加と,仕事と報酬にかかわる諸ルールを決定する機能レベルにおける参加に分けることができる。労働組合の経営参加の定義については仁田(1988),中村(1995a)を参照せよ。

(注2)1997年3月-4月にかけて実施された連合総研のヒアリング調査(対象組合59)によれば,この10年間でUIを含め組合運動に起こった変化のうち,経営対策への取り組みを挙げた組合は3番目に多い。経営対策の内容は労使協議会での発言強化から経営参加型まで,多岐にわたっている。桑原・連合総研(1997)参照。

(注3)労働組合のある事業体の場合,労使協議機関の設置割合は1989年77.8%から1994年80.7%,1999年84.8%に増加しているのに対し,労働組合のない事業体の場合その割合は1989年38.7%,1994年31.6%,1999年17.1%と急減している。

(注4)労使協議会を通ずる労使間の情報共有の効果についての経済的分析にMorishima(1991a)とMorishima(1991b)がある。Morishima(1991a)によれば,労使間の情報共有が進んでいるほど,労働組合はより低い賃金を要求し,また受け入れること,そして賃金交渉期間が短くなる。またMorishima(1991b)によれば,労使間の情報共有は企業の利潤および生産性と正の関係を持つが,しかし労働コストとは負の関係を持つ。

(注5)この調査は,連合総研「労働組合の未来」研究委員会が行ったものである。この委員会の構成メンバーは,主査の中村圭介(東京大学社会科学研究所教授),野田知彦(桃山学院大学経済学部助教授),藤川久昭(青山学院大学法学部助教授),高橋均(連合本部組織調整局長),西澤昇治郎(石川島播磨重工業労働組合副委員長),松井健(ゼンセン同盟専門店部会),大森栄司(連合東京政策局長)の各氏と,私であった。調査に協力してくださった方々にこの場を借りて感謝の意を表したい。
 アンケート調査票は民間企業で構成される29産別を通じて1196単組に郵送された。639組合から回答が寄せられ,有効回収率は53.4%と高い。回答組合の業種別・組合員数規模別構成は以下のようになっている。業種別構成では,製造業が60.1%,卸売・小売業,飲食店9.4%,運輸業8.3%,建設業7.0%,サービス業5.8%,電気・ガス・熱供給・水道業3.0%,金融・保険業1.6%,通信業1.6%,その他の産業1.6%,鉱業0.8%,不動産業0.2%となっている。製造業の組合が6割を占めており,業種別分布が製造業に傾いているといえる。組合員数規模別は,1000-4999人が32.6%,300-999人28.5%,299人以下20.0%,5000人以上8.8%の分布となっている。平均組合員数は2122.5名である。

(注6)業種を統制して,上述した経営参加・対策について経営参加型と非参加型で違いがあるか見ると,製造業の場合のみ,三つの項目のいずれについても有意な違いが見られる。ちなみに,三つの項目のそれぞれについて経営参加型と非参加型の割合は,以下のようである。1)自社の経営戦略に対する実効力ある発言を行っている割合は経営参加型で54.1%,非参加型で23.3%,2)労使トップの定例化したインフォーマルな会合を行っている割合はそれぞれ48.6%と30.5%,3)経営機密情報の組合トップへの公開を行っている割合はそれぞれ70.4%と44.1%,である。

(注7)ここ5年間の経営状況は回答組合の所属する企業の規模別に有意な差が見られる。すなわち,ここ5年間の売上高や総資本経常利益率が増加した割合(やや増加と非常に増加を合わせた割合)は5000人以上の企業で最も多いのに対し,減少した割合(やや減少と非常に減少を合わせた割合)は299人以下の企業で最も多くなっている。そしてここ5年間で経営収支の赤字年度がなかった割合は,5000人以上の企業で最も多く(73.4%),ついで1000-4999人企業(54.5%),300-999人企業(47.1%),299人以下企業(40.7%)の順となっている。

(注8)アンケート調査では,労使協議機関で経営側から提供される経営情報について,以下の13の経営情報が提供されるかどうか,をたずねた。すなわち,月間売上高,四半期ごと売上高,半期ごと売上高,売上高年間予想,売上高中期予想,半期ごと経常利益,年間経常利益,総資本経常利益率,四半期ごと受注額,半期ごと受注額,年間受注額,投資額,負債額である。ちなみに,経営側から提供される経営情報の数の分布は,0-6の割合は13.0%,7-9の割合は33.8%,10-12の割合は30.0%,13の割合は23.2%となっている。経営側の提供する経営情報の平均値は9.5である。

(注9)「経営対策を強化した」組合とそうではない組合との間に経営側から提供される情報の数の平均値は有意な差が見られる。すなわち,前者は9.93で,後者は9.31となっている。F値=5.912,有意水準=.015である。

(注10)「経営と組合とのコミュニケーションが少なくなった」「経営が組合に提供する経営情報が詳しくなった」「経営が組合に提供する経営情報が表面的,形式的なものになった」については経営参加型と非参加型で有意な差が見られるが,しかし組合規模別には有意な差が見られない。


参考文献
稲上毅・川喜多喬編(1988)『ユニオン・アイデンティティ』日本労働研究機構。
稲上毅編著(1995)『成熟社会の中の企業別組合』日本労働研究機構。
川喜多喬(1989)「減量経営と労使関係」『産業変動と労務管理』日本労働協会。
川喜多喬・佐藤博樹編著(1991)『ユニオン・アイデンティティ大作戦』総合労働研究所。
桑原靖夫・連合総合生活開発研究所編(1997)『労働の未来を創る』第一書林。
電機連合(1994)「経営・雇用対策指針」。
中村圭介(1995a)「三つの疑問――日本における労働者の経営参加をめぐって――(1)」武蔵大学論集第42巻第5・6号。
中村圭介(1995b)「三つの疑問――日本における労働者の経営参加をめぐって――(2)」武蔵大学論集第43巻第1号。
中村圭介(1996)「三つの疑問――日本における労働者の経営参加をめぐって――(3)」武蔵大学論集第43巻第4号。
仁田道夫(1988)『日本の労働者参加』東京大学出版会。
Morishima, Motohiro (1991a),Information Sharing and Collective Bargaining in Japan: Effects on Wage Negotiation, Industrial and Labor Relations Review, Vol. 44, No. 3.
Morishima, Motohiro (1991b),Information Sharing and Firm Performance in Japan, Industrial Relations, Vol. 30, No. 1.
労働省(1994)『労使コミュニケーション調査報告』。


 い・みんじん

1959年生まれ。東京大学人文社会系研究科(社会学専攻)修了。博士(社会学)。新潟大学経済学部助教授。主な著書に『賃金決定制度の韓日比較研究』(梓出版社,2000年)など。産業社会学・労使関係論専攻。